日本への入国を断固排除しなければいけない中国人旅行者の類型として、第43話の「マナーの悪い人たち」のほかに「犯罪の恐れのある人たち」もあります。
4月中旬にこのような事件がありました。
東京都渋谷区・明治神宮の鳥居や門など15か所に油のような液体が吹きつけられ、防犯カメラには、中国人の女2人がスプレーで液体をかけシミをつけている様子が映っていました。
警視庁の捜査の結果、ホテルに提示した旅券から、この女2人は吉林省の「朴今玉」と「朴善愛」、ともに49才であることが判明しました。
警視庁は、建造物損壊と器物損壊の容疑で逮捕状を取り、全国に指名手配しましたが、すでに出国した後でした。
この女2人は、3月27日に沖縄・那覇空港に入国してから、4月4日に東京・羽田空港から出国するまでの約1週間、那覇市首里城公園の守礼門、奈良県吉野町の世界遺産・金峯山寺(きんぷせんじ)、京都の世界遺産・下鴨神社、東京都渋谷区の重要文化財・明治神宮、東京都港区の重要文化財・増上寺など、行く先々で、世界遺産、重要文化財ばかりを狙った悪質な犯罪を働きました。
警視庁は国際手配を検討中のようですが、このような悪質な旅行者については、日本入国ビザ発給の段階で排除するような仕組みを真剣に検討すべきだと思います。
また、中国に逃げ帰ったこの女2人を、中国政府は日本に損害を与えた女傑として手厚く保護するのではなく、犯罪人として速やかに日本に引き渡さなければいけません。また、日本政府もそのように働きかけるべきです。
世界には、世界遺産や貴重な文化財がたくさんありますが、このように、それを破壊しようと狙っている悪い人たちもいます。
今回のような事件を、世界遺産、文化財保護のための警鐘として、もっと積極的に海外に発信し、知ってもらうことが必要だと思います。
2017.05.14