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酒興放論

お気楽に人生を楽しんでばかりいるとバカになってしまうので、せめて1日に1回ぐらいはまとまったことを考えてみようというところから始めたお気楽ブログで、お酒を楽しみながら言いたいことを言うという趣旨です。ふだん、飲み友だちと居酒屋で酒を酌み交わしながら話し、話した先から消えていくような、1話1~2分のたわいもないお話です。心境が変化したら、ある日突然やめるかもしれません。

第197話【経済】経済政策「アベノミクス」の達成度合いはどのぐらい?

10月22日の衆院選の投開票を前に、徐々に投票結果の予測精度が高まり、自民党の圧勝が見えてきました。

緊迫する北朝鮮情勢への対応、アメリカ、中国、ロシアなどとの外交を中心に考えれば、現状で、人材面で他に政権担当能力を持っている党が見当たらないため、妥当なところなのかなと思います。

ここ20数年の中で自民党がバカなことをして政権を失ったことが2回ありました。その2回とも、あることで、今でも強く印象に残っています。

村山富市・社会党政権が政治的にどんなことをしたのかは忘れましたが、1994年のナポリサミットで、緊張のあまり腹痛と下痢でダウンし、スケジュールをキャンセルし、世界に恥をさらしたことだけが記憶に残っています。

菅直人・民主党政権も政治的にどんなことをしたのは忘れましたが、2011年の福島原発事故の際に、素人考えではしゃぎ回って事故発生直後の現場を混乱させ、被害を拡大させることになったことだけが記憶に残っています。

政権を担当し慣れていない政党が政権を握ると、往々にしてこのようなことが起こるという教訓だと思います。

2012年12月に第2次安倍政権が発足してからの5年間は経済が拡大した時期です。
 
では、主な経済指標がこの5年間でどのように変化したのかについて、ざっくり見てみます。

添付画像は2週間ほど前のデータで、その後、多少変化していますが、大勢に影響がないので、このデータをそのまま使います。

企業業績の回復:

日経平均株価が約1万円から約2万円に倍増し、円相場が約85円から約112円へと約30%円安に振れました。

大幅な円安・ドル高の進行のため、輸出企業を中心に企業業績が回復した結果、企業収益は約49兆円から約75兆円へと約55%増え、名目GDPも493兆円から543兆円へと約10%増えました。

個人消費の低迷:

しかし、国内総生産GDPの6割を占める個人消費が力強さを欠いています。有効求人倍率が1.51倍に跳ね上がっているのに、実質賃金がジリ貧、消費支出も伸びず、消費者物価も上昇への力強さを欠いています。

経済の理屈では、有効求人倍率や企業業績が上向くと、賃金が上昇し個人消費が増大するという「経済の好循環」が生み出されるはずです。

しかし、現実はそのようになっていません。

なぜでしょうか?

添付画像の指標からは、その理屈を理解するために必要な指標がひとつ抜けています。

それは「内部留保」すなわち「利益剰余金」です。

2012年には約304兆円だった内部留保が、2016年には406兆円と約100兆円増えました。これを知れば、いまの日本経済の構造が見えてきます。

①円安・ドル高を背景に輸出企業を中心に業績が回復しました。
②そのため人手不足が深刻となり、非正規労働者が増加しました。
③企業は、固定費負担の増加を嫌い、利益を従業員に分配していません。
④企業は、その利益を株主にばら撒いています。
⑤株主にばら撒いた後で残った利益は内部留保として貯め込んでいます。
⑥サラリーマンの賃金が伸びないので消費が増えません。
⑦政府は企業の内部留保を吐き出させたいのですが、経済界がそれに応じません。
⑧経済界が自民党に多額の政治献金を貢いでいるので、政府は強いことが言えません。
⑨その経済界の中心にはリードカンパニーのトヨタがいます。
⑩「経済の好循環」を生み出す第1歩はトヨタが従業員の賃金をあげることです。

以上のように、アベノミクスをひと言でいうと「企業と株主がどんどん豊かになり、サラリーマンはどんどん貧しくなっているので、実感のない景気拡大が続いている」ということになります。

※添付画像は、2017年9月27日 読売新聞に掲載された「主な経済指標の5年間での変化」です。

2017.10.14


 
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