30年ぐらい前、埼玉県から栃木県に転勤することになったときに、会社の先輩や同僚から「栃木の運転はすごいよ、だから最初のうちは気をつけた方がいいよ、でも3年もすれば自分もそのような運転になるから大丈夫!」と訳の分からないことを言われたことを覚えています。
確かに、宇都宮に住み始めたころは「栃木運転」に驚かされましたが、数か月もしないうちに、地元の人たちがどのような運転をするのか読めるようになりました。
道路交通法は全国共通のはずですが、かなり地域格差があるようです。栃木の運転マナーの特徴をいくつかあげると、
①信号が黄色になったらアクセルを踏み込め:
信号が黄色になったときに停止しようとすると後続の車からクラクションを鳴らされます。
②信号が青に変わっても発進してはいけない:
左右方向の車が信号が赤に変わってから5~6台通過することもあります。
③直進が優先ではない:
反対車線の右折車が直進車の目の前を横切ります。
④制限速度で走ると嫌がられる:
道によっては制限速度+30~50km/hの車も珍しくはありません。
⑤左折ウィンカーは曲がる直前に出せ:
交差点で右折車が、遠くからやってくる対向車を待っていると、対向車は交差点に差しかかる直前になってウィンカーを出して左折します、単なるいやがらせです。
⑥歩行者優先ではない:
横断歩道であっても完全に車が途切れたときでないと怖くて渡れません。
⑦脇道から本道に勢いよく飛び出しノロノロ走れ:
農道で70~80km/hで流れている車列の先頭車両の前に、軽トラックが勢いよく飛び出し、時速30km/hぐらいでノロノロ走ることがよくあります。
⑧左折するときはウィンカーを出す前にブレーキを踏んで止まれ:
前を走っている車が突然停止することがあります。どうしたのかと思っていると、左折ウィンカーを出しながら再び動き出しコンビニに入っていきます。
⑨渋滞しているときは左折車線から割り込め:
直進車線が渋滞しているときに、隣の左折車線を走り、信号の手前で直進車線の車列に鼻を突っ込む車が後を絶ちません。
⑩飲んだら注意して運転せよ:
最近でこそ取り締まりが厳しくなってきていますが、以前は、駐在所のお巡りさんが、飲み屋から出てきた客に「気をつけて帰るんだよ」と声掛けしていたそうです。
ひとつひとつ挙げだしたら切りがないのですが、こんなところです。このような無謀運転をしているドライバーの顔をみると、圧倒的にオバサンが多いような気がします。
栃木県内ではこのような運転をする車が普通に見られるのですが、なぜか、宇都宮・とちぎ・那須ナンバーの車が東京都内に入ったとたん、借りてきた猫のように急におとなしい運転に変わるから不思議です。栃木県の県民性を表しているような気がします。
2017.05.01