日本人にとって英語の冠詞(“a” と “the”)の使い分けはとても難しいのですが、アメリカ人は無意識のうちに正しく使い分けることができます。
英語で「本当のことを言う」は “tell the truth” であって “tell a truth” ではありません。「ウソをつく」は “tell a lie” であって “tell the lie” ではありません。
先日、アメリカ人の友人に「なぜ?」と尋ねたところ、即座に「真実はひとつだが、ウソはたくさん」と答えました。さすがアメリカ人です。
確かに「この世にひとつしかないもの」には定冠詞の “the” をつけます。「太陽」はひとつですので “the sun” 、「月」もひとつですので “the moon” です。
また、お互いに何を指しているのかを了解していなければ “a” をつけ、了解しているものには “the” をつけます。ですから、初めて話すときは “a” ですが、2回目以降は “the” となります。
しかし、「海岸に行く」は、なぜか “go to the beach” であって “go to a beach” ではありません。私が「海岸はひとつじゃないよね?」とツッコミを入れると、確かにアメリカ人同士で話しているときに、“go to the beach” と言われて「えっ、それ、どこの海岸のこと?」と聞き返すことはあるそうです。慣用的にそのように言うらしいです。
「真実はひとつ」は話としてはおもしろいと思いますが、本当かな?!
2017.04.29