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酒興放論

お気楽に人生を楽しんでばかりいるとバカになってしまうので、せめて1日に1回ぐらいはまとまったことを考えてみようというところから始めたお気楽ブログで、お酒を楽しみながら言いたいことを言うという趣旨です。ふだん、飲み友だちと居酒屋で酒を酌み交わしながら話し、話した先から消えていくような、1話1~2分のたわいもないお話です。心境が変化したら、ある日突然やめるかもしれません。

第164話【国際関係】(国際的発言力)=(軍事力)×(経済力)、2030年の米中の経済・軍事バランスは?

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第164話【国際関係】(国際的発言力)=(軍事力)×(経済力)、2030年の米中の経済・軍事バランスは?

中国首脳はたいがいの国の首脳に対してはふんぞり返って応対しますが、その裏には、巨大な市場を抱え、強大な軍事力を保有しているという自信があると思います。

しかし、米国首脳と会談するときだけは、心持ちうつむき加減で遠慮がちに話しているように見えます。やはり、米国に対しては一目置いているのだと思います。

では、米中の差がどのぐらいあるのかと言うと ・・・、

GDPでは、2016年時点で、米国 18兆5,691億ドルに対し、中国は 11兆2,183億ドル、米国の約6割。

軍事力では、

①国防予算:米国 6,045億ドル、中国 1,450億ドル、
②兵力:米国 135万人、中国 218万人、
③大陸間弾道ミサイル(ICBM)米国 450発、中国 62発、
④核弾頭保有数:米国 7,000発、中国 260発、
⑤原子力潜水艦:米国 14隻、中国 4隻、
⑥爆撃機:米国 157機、中国 150機、
⑦巡洋艦・駆逐艦・フリゲート艦:米国 93隻、中国 78隻、
⑧空母:米国 10隻、中国 1隻、

で、中国が勝っているのは「兵力」だけです。中国軍の質は日本の自衛隊よりも低いと考えられていますので、「烏合の衆」の分を差し引くと、実質的な兵力はかなり減るのではないかと思います。

ですから、相撲で言えば、現在のところは「横綱」と「平幕」か「十両」ぐらいの差があります。

米国と中国が戦争をしたら、・・・ ?

これは、今の段階ではあり得ないようにも思われます。

それは、米中の軍事力の差が歴然としていて、中国が米国に対して一目置いた対応を取っているからです。

しかし、米国シンクタンクは、米中軍事衝突が実際に発生した場合を想定して、真剣にシミュレーションを続けています。

米中の軍事バランスを考えるうえで気をつけなければいけないことは、米国の場合は「世界の警察官」として、ロシア、イラン、IS、朝鮮半島など、世界のすべての地域の脅威に対抗するため、世界に戦力を分散させているのに対して、中国は、南シナ海、東シナ海、太平洋といった相対的に狭い範囲に戦力を集中させていることです。

それを考慮して太平洋に限ってみた場合には、米中の軍事力の差はかなり狭まってきています。

とはいうものの、米軍が世界でいちばん戦争経験が豊富な国であるのに対し、中国軍は近年急速に軍事力を拡大してきたものの現代戦争の経験がゼロということを考えれば、米国の優位は変わりません。

ですから、いま米中が武力衝突すると中国がボコボコにされる可能性が高いため、中国は、当分の間、米国に対して一歩下がった対応をしますので、緊張状態になることはありません。

しかし、2030年になったらどうでしょうか?

このころには、中国は今のペースでいくと、経済力においても軍事力においても米国を凌駕する勢力になっていることが考えられます。

問題なのは、急速に台頭してきた中国に大国としての振る舞いができていないことです。

私は(国際的発言力)=(軍事力)×(経済力)の公式で「国際的発言力」が測定できると考えているのですが、いずれ中国の発言力が米国のそれを上回り、領土的野心の旺盛な中国軍が、アジア・太平洋地域から米軍を「排除」する動きに出ることは十分に考えられます。

ここ数年中国がやってきたことは、気に食わないものは「排除」するという方針でした。

以上から、中国が米国と同等か、それを上回る軍事力・経済力を持ち、アジア・太平洋地域から米軍を「排除」する動きに出て、米国が「中国の横暴は許さない」と怒ったときに、米中関係は一触即発の状態になるかもしれません。

この先10~15年の世界の軍事バランスにおいて、中国は北朝鮮とともに大きな不安定要因になっていくと思います。

2017.09.11
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