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酒興放論

お気楽に人生を楽しんでばかりいるとバカになってしまうので、せめて1日に1回ぐらいはまとまったことを考えてみようというところから始めたお気楽ブログで、お酒を楽しみながら言いたいことを言うという趣旨です。ふだん、飲み友だちと居酒屋で酒を酌み交わしながら話し、話した先から消えていくような、1話1~2分のたわいもないお話です。心境が変化したら、ある日突然やめるかもしれません。

第117話【中国】国際社会における法の支配を否定し続ける中国、孔子の教えはどこへ?

南シナ海での領有権をめぐるフィリピンと中国との仲裁裁判で中国が全面敗訴してから1年が経ちました。

昨年7月の判決は、中国が埋め立てて人工島にした岩礁は「低潮高地」か「岩」であると認定し、中国が主張する「九段線」は国連海洋法条約に違反しているため無効と結論づけました。

九段線は、中国が南シナ海に9つの破線をU字型に描き、その内側は中国のものと主張している境界線です。添付地図は2017年6月5日の読売新聞に掲載されたものですが、この地図を見ると、中国がいかに馬鹿げたことを主張しているのかがよくわかります。

判決では、中国が造成した人工島は「低潮高地」であると認定しました。「低潮高地」とは満潮時には水没してしまう陸地のことです。

国連海洋法条約では「本土からの距離が領海(12カイリ≒22.2km)の範囲の外にある低潮高地は、それ自体の領海を持たない」と定めています。

ですから、中国が低潮高地を埋め立てて人工島を造っても、そもそも自然の陸地ではないため、領海も生じなければ排他的経済水域(EEZ、200カイリ)も生じません。

公海です。

公海ではすべての国が自由に航行し、自由に漁獲を行う権利があります。

しかし、中国は「判決は無効である」として判決を無視し、その後も南シナ海の岩礁の支配を続けながら、南シナ海を中国の海にするために着々と軍事化を進めています。

中国が国際海洋法条約に違反し、仲裁裁判所の判決に従わないのは、国際社会における法の支配を否定することで、犯罪です。

以前には、南シナ海への海洋進出や力による現状変更は中国軍部の暴走によるもので、習近平政権が軍部を統制できていないという見方もありました。

習近平政権発足当初は、汚職撲滅に力を入れ、清廉潔白なイメージもありましたが、次第に、異常なまでの民主化活動弾圧、人権弾圧、言論弾圧、情報統制、政敵の追い落とし、香港への圧力などが目立つようになり、このところ急速に独裁色を強めています。

そのような動きを見ると、習近平の意思と軍部の意思とはイコールで、国際社会の秩序を露骨に無視する習近平は「中国版・金正恩」という捉え方をすべきかもしれません。

国際裁判で全面敗訴してメンツをつぶされると、その裁判を否定します。スポーツの試合であれば、審判の制止を振り切り「反則行為」を続けているようなものです。

国連安全保障理事会の常任理事国である中国に、国際法を遵守しようという姿勢が見られません。

判決で中国の行為が国際法に違反しているという結論が出た以上、南シナ海を実効支配することは犯罪です。

一昨日、中国は、台湾・ベトナムが領有権を主張している南シナ海・パラセル(西沙)諸島の島に映画館を建設し上映会を開催しました。

このように、中国は、南シナ海において軍事力を背景に、ひとつひとつ既成事実を積み上げながら実効支配を進めています。
 
いまのところ、中国が違法行為を働いていることは誰もが知っていますが、この状態のまま100年経ったらどうなるでしょうか?

南シナ海は、ほぼ100%中国の海になり、南シナ海周辺諸国の海がなくなってしまいます。

かつての中国には思慮深い立派な人たちもたくさんいました。孔子もそのうちのひとりです。

論語には、「過(あやま)ちては改むるに憚(はばか)ることなかれ=自分に過失があれば、真心に従ってすぐに改めることだ」という名言があります。

国際裁判での全面敗訴という結果を受け入れず、軍事力を背景に南シナ海での支配地域を広げていっている現在の中国と重ね合わせてみると、これが同じ中国なのかという思いです。

いったい孔子の教えはどこへ行ってしまったのでしょうか?

※添付画像は「中国が主張する九段線」です。

2017.07.26

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