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酒興放論

お気楽に人生を楽しんでばかりいるとバカになってしまうので、せめて1日に1回ぐらいはまとまったことを考えてみようというところから始めたお気楽ブログで、お酒を楽しみながら言いたいことを言うという趣旨です。ふだん、飲み友だちと居酒屋で酒を酌み交わしながら話し、話した先から消えていくような、1話1~2分のたわいもないお話です。心境が変化したら、ある日突然やめるかもしれません。

第115話【経済】日本経済の問題点は、何が鶏で何が卵か?

現在の日本経済の問題点は、人手不足、賃金の伸び悩み、消費の低迷、と言われています。

普通に考えれば、人手不足であれば賃金が上がり、消費が旺盛になりそうなものです。

現在の有効求人倍率はバブル期の最高値1.46倍を超え、1.48倍です。しかし、1人当たり名目賃金の伸びは、バブル期の年平均3.6%増に対し、現在は年平均、たったの0.4%増です。
 
添付の棒グラフを見ると、1人当たり名目賃金は1997年をピークに、20年間低迷し、現在は、20年前を約10%下回った水準であることがわかります。

その背景にあるものは、将来に対する漠然とした不安で、これは企業についても、労働者についても言えます。

企業側は、いったん賃金を上げてしまうと、将来、景気が悪くなったとき、経営の重荷になることを心配しています。労働者側も、将来の雇用に対する不安から、賃金を抑えられても我慢して受け入れています。このように、労使ともに将来のリスクを避ける姿勢が強まっていますので、賃金はなかなか上昇しません。

しかし、日本全体として見たときの「ニッポン株式会社」は、2017年3月期に過去最高益を更新し、2018年3月期も過去最高益を更新する見通しです。

過去最高益を更新しているのに賃上げに結びつかないのは上記の理由からで、企業は、余ったお金を内部留保金としてしっかり貯め込み、株主に景気よくばらまいているのが実態です。

企業業績が良くなれば賃金が上がり、賃金が上がれば消費が増え、消費が増えれば企業業績がさらによくなる、というのが経済の基本です。

しかし、現在の状況は、企業業績は良いのに賃金が増えない、消費が低迷しているのに企業業績は好調を維持しているという変な流れです。

経済の先行き不透明感の高まりから、企業側が賃上げに慎重になり、人手不足であっても賃金を上げようとせず、企業業績がよくても賃金を上げようとしていません。

労働者は、20年前の10%減の生活をしているのに、企業と株主だけが豊かになっているという構図です。

ところで、日銀はいま、デフレスパイラルを避けるために、物価上昇率2%を目標にしているのですが、この目標に対し現状の物価上昇率は0.4%前後です。

物価が上昇しないのは、賃金が増えないので買い控えが起こり、商品が余っているので物価が上がらないからで、当たり前のことです。

もし、賃金が増えないのに物価だけが年々2%ずつ上昇していったら、いずれ家計は破綻することになります。

現在の日本経済の問題点について、何が「鶏」かというと、企業が内部留保金を貯め込み、株主配当として景気よくばらまき、賃上げに応じていないことです。そして「卵」は、家計が買い控え消費が低迷していることです。

大きく見ると、そのような単純な構造になっていると思います。

添付画像は、2017年7月22日の読売新聞に掲載された「有効求人倍率と賃金の伸び」です。
 
2017.07.24


 
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