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酒興放論

お気楽に人生を楽しんでばかりいるとバカになってしまうので、せめて1日に1回ぐらいはまとまったことを考えてみようというところから始めたお気楽ブログで、お酒を楽しみながら言いたいことを言うという趣旨です。ふだん、飲み友だちと居酒屋で酒を酌み交わしながら話し、話した先から消えていくような、1話1~2分のたわいもないお話です。心境が変化したら、ある日突然やめるかもしれません。

第108話【社会】正しい再審請求と死刑執行回避技術としての再審請求

数日前に2人の死刑が執行されましたが、このうちの1人が再審請求中でした。

いったん確定した判決について再審が認められるのは、証拠となった証言や書類が誤りであることが証明され、かつ、再審が認められれば有罪判決を受けた人の利益になる場合に限られます。

法務省は、慣例的に、再審請求中の死刑囚については、その執行を停止して後回しにする運用を続けてきました。

しかし、これはあくまでも慣例であって、今回のように再審請求中に死刑を執行しても法律上、何の問題もありません。

とは言え、このような慣例があるのが実態ですので、死刑囚に、再審請求をすれば執行を免れることができるかもしれないという期待を抱かせます。

その結果、現在、死刑が確定している収容中の死刑囚124人のうち、73.4%の91人が再審請求中で、再審請求が常態化しています。
 
今回死刑が執行された死刑囚も再審請求を10回繰り返していた再審請求常習者でした。
 
死刑囚の方も、何度も何度も再審請求しているうちに、本当に自分は強盗殺人をしていないと思い込んでしまうことがあるかもしれません。

死刑が執行されるたびに、被害者の遺族や犯罪被害者支援グループは歓迎し、死刑廃止論者や人権擁護団体は抗議声明を出します。

死刑囚4人のうち3人が再審請求をしている中で、時々、それが認められる事件もあり、それが報道されるたびに、私は複雑な気持ちになります。

もちろん、本当に冤罪であったとしたら再審請求が認められるべきだと思います。

しかし、誤認逮捕でそのまま死刑が確定するケースがどれほどあるのでしょうか?

極めて低い確率ではないかと思います。

再審開始決定がなされる事件のほとんどは数十年前の事件ですので、現代の目で科学的に疑いようのない、がちがちの証拠が保存されているケースは稀だと思います。

その結果、再審が認められれば、真犯人でない可能性を否定できない限り「疑わしきは被告人の利益に」という判断で無罪になります。

死刑囚の人権擁護に配慮するあまり、被害者の遺族の心情をないがしろにすることにもなりかねません。

犯罪者に対して甘いと思うことのひとつに、1人の殺人で死刑判決を受けることは滅多にないことがあげられます。

日本における再審に関する有名な事件23件について事件から再審開始までの期間を調べてみると、

10年後 1件、
15年後 1件、
20年後 2件、
21年後 1件、
25年後 1件、
28年後 1件、
29年後 2件、
31年後 1件、
32年後 1件、
34年後 2件、
35年後 2件、
36年後 1件、
38年後 1件、
42年後 1件、
47年後 1件、
48年後 1件、
50年後 1件、
62年後 1件、
63年後 1件、

計23件となっていて、平均して事件の34年後に再審が認められています。

この中には、戦後最大の冤罪として有名な1949年の「弘前大学教授夫人殺人事件」もありました。

この事件で殺人犯とされた那須隆さんが懲役15年の有罪判決を受け、服役が終わって出所した後で真犯人が名乗り出たため、その後、再審で無罪が認められたケースです。
 
ちなみに、この真犯人は那須隆さんの知人でした。

有名な事件のうち、裁判所がいったん再審開始決定をした後で、検察が異議申し立てをした結果、再審開始が取り消されたケースも5件ほどあります。

このように稀に冤罪もあるのですが、事件から数十年経ってからの再審で無罪判決を受けるケースが多いことから、裁判所は冤罪の可能性に神経質になりすぎているのではないかと思います。

裁判官は真実とウソとをしっかりと見分ける洞察力に優れていなければいけません。そうでなければ、被害者は浮かばれないと思うのです。

2017.07.17
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