数日前、NHKテレビの「おはよう日本」のひとつのコーナーで、アメリカ東部のボストンで、セブンイレブンの営業方針に不満を持つオーナー店長が、それまで自分が店長をやっていたセブンイレブンと道路を挟んだ真向かいに、シックストゥエルブ(6 TWELVE CONVENIENCE)というコンビニを開いた というニュースをやっていました。
なぜこのようなことになったのかと言うと、セブンイレブンでは、フランチャイズ契約で、ホットドッグやピザなどのホットフードを必ず置かなければいけないことになっています。
しかし、彼が店長をやっていた店では、それが売れず、1日に何百ドル分ものホットフードを捨てることもありました。もったいない話です。
そして、その店長がフランチャイズ本部に掛け合って、いくらホットフードは売れないから配送しないでくれとお願いしても、契約で決まっていることだからと、毎日、次の新しいホットフードが店に配送されてきました。
そこで、その店長はフランチャイズ契約を打ち切ってシックストゥエルブを開店しました。
シックストゥエルブの品揃えは向かいのセブンイレブンとまったく同じです。ただし、問題のホットドッグやピザといったホットフードは取り扱っていません。
巨大コンビニチェーンのセブンイレブンに真っ向から戦いを挑み、勝つための戦略は、取り扱い商品をまったく同じにして、すべての商品を少しずつ安く売ることです。向かいのセブンイレブンは、フランチャイズ本部から値段を指定されているので勝手に値下げできません。
とても理にかなった戦略です。
営業時間も、セブンイレブンが朝7時から夜11時までなのに対し、シックストゥエルブは朝晩それぞれ1時間ずつ長くして、朝6時から夜12時までです。
セブンイレブンの融通の利かない営業方針に果敢に立ち向かう、この反骨精神を私は気に入りました。日本から、頑張って!と応援したい気分です。
今晩、新宿で、ボストンに実家のあるアメリカ人と飲むことになっています。毎日ボストンとTV電話で話しているようなので、時々このシックストゥエルブのその後の状況をウォッチできるかもしれません。
2016.06.23