先日、TVに徳島県警の人が出ていて、スマホの写真が事件解決の決め手になったという興味深い話をしていました。
だいたいこのような話です。
昨年徳島県で起きた事件で、現場の捜査員が、容疑者から押収したスマホに保存されていた写真を確認していたところ、その中に被害者の写真があり、被害者の瞳には人の影のようなものが映っていたので鑑識課に解析を依頼しました。
鑑識課の担当が、パソコンで瞳の部分を拡大したところ、最初は、背景がはっきりと写っていましたが、容疑者らしい人の姿は不鮮明でした。
そこで、容疑者の姿を明るくするために画像編集ソフトを使って補正を繰り返していったところ、次第に顔の輪郭や髪形などが分かるようになり、遂にはスマホを構えている容疑者の姿が浮かびあがり、それが事件の重要な証拠になったという話です。
容疑者がスマホで撮影したときには、まさかそれが自分の首を絞める証拠になろうとは考えもしなかったと思います。
徳島県警が、このようなやり方で事件を解決したというニュースが出たとたん、早速それをビジネスにつなげようとする会社が現れました。
東京にある「AOSリーガルテック」という会社です。
もともとは、誤って消したファイル、壊れたり、アクセスできなくなったデータの復元をするデータ復旧サービス会社ですが、捜査機関向けに「AOS 動画フォレンジック」という新商品を販売しました。
これはスマホから監視カメラまであらゆる動画の証拠を解析するソフトで、防犯カメラ、スマホなどの不鮮明な画像に補正をかけ、鮮明にするという優れものです。
警察からお金をむしり取ろうとする新たなビジネスですが、結局のところ、そのお金は税金として私たちが負担しているものです。
スマホとくれば、次はブログやツイッターです。
ここにアップロードする写真のピースサインから指紋情報が流出する危険があります。最近の映像解析技術の進歩は目覚ましいものがありますから解析可能だと思います。
それを防止するためには、解像度を落とすとか、手の甲を外に向けたちょっと変なピースサインにするとか、対応が必要になりますね。
2017.06.16