TVから流れてくる音声に耳を傾けながらスマホをいじっていたところ「日本のお母さん」という言葉が耳に飛び込んできました。
「そういえば、日本のお母さんと言えば、昔は京塚昌子だったけど、今は誰なんだろう?」と思いを巡らしましたが、出てきません。
そこで、インターネットで調べてみたら
「gooランキング」で、
1位 八千草 薫(5,535票)
2位 吉永 小百合(3,954票)
3位 京塚 昌子(2,400票)
4位 野際 陽子(2,245票)
5位 高畑 淳子(1,948票)
となっていました。
京塚昌子よりも八千草薫、吉永小百合の方が上にいるのはちょっと変ですが、京塚昌子は23年前に亡くなっているのでだんだん忘れ去られているのだろうと思います。それと、
野際陽子は「日本のお母さん」と言うよりは「日本のお姑さん」です。きっと若い年代の回答者が多かったのだろうと思って、別の調査結果を探し
「何でも調査団」が回答者の年代別に集計した調査結果を見つけました(添付画像)。
それを見ると、40~60代は、池内淳子と八千草薫の2人が飛びぬけているのですが、30代以下では、ばらけています。そして、なんと京塚昌子がランキング外になっていました。
なんだか変だと思ってコメントに目を通すと、この調査は、あらかじめ選択肢が用意されていて、その選択肢から京塚昌子が漏れていたのですが、選択肢にとらわれない自由回答ではダントツの1位が京塚昌子だったようです。
ということで「日本のお母さん」は、京塚昌子・池内淳子・八千草薫といったところで、昔も今も変わっていないことがわかりました。
この3人の年令は、京塚昌子は23年前に64才で亡くなっていますから、今生きていれば「87才」、池内淳子は7年前に76才で亡くなっていますから、今生きていれば「83才」、八千草薫は現在「86才」と、80代トリオです。
この3人が主な「日本のお母さん」とすれば、多くの人が考えている「日本のお母さん」の「人物像」は、
・家庭では中心的な存在であり、
・外では自分は一歩下がってダメな夫を立て、
・優しさと包容力にあふれていて、自分を犠牲にして子どもを育てる、
ようなお母さんで、昭和の典型的なお母さんです。
この「人物像」に合いそうな女優は、80代であれば、京塚昌子・池内淳子・八千草薫、70代であれば、吉永小百合(72才)、60代であれば、最近、息子の過保護ぶりが話題になっている竹下景子(64才)あたりになります。
この母親像をひと言でいうと「良妻賢母」です。
しかし、今の若い母親に目を向けてみると、ひと昔前の母親と比べると、「ファッション」、「ダイエット」、「ヨガ」、「メイク」、「ネイルアート」など、外見的な自分磨きに敏感になり、母親としてだけではなく女性としての生き方の選択肢も増えてきていると思います。
このような若い世代が60代になるころ、果たして「日本のお母さん」という言葉が残っているのでしょうか?
たぶん死語になっていると思います。
そして、20年後ぐらいのウィキペディアやコトバンクなどのインターネット百科事典には
「日本のお母さん」は、昭和時代の高度経済成長期に「良妻賢母」が尊ばれた伝統的価値観にもとづいて生まれた言葉で、「良妻賢母」のイメージに合う女優が「日本のお母さん」と呼ばれたが、平成時代末期には、母親像についての価値観の変化に伴い使用されなくなった、
と書かれているかもしれません。
※添付画像は「何でも調査団」の調査結果です。
2017.10.09
