日本政府の成長戦略案「日本再興戦略 2017」は、ロボット技術、人工知能を使いながら産業の高度化を図るという内容ですが、そのための戦略5分野のひとつに「移動革命の実現」があります。
そして、移動革命のひとつに小型無人機・ドローンを活用した荷物搬送があります。来年から、まず山間部で実施し、2020年代には人口密度の高い都市部でも安全な方法で荷物配送を本格化させる計画です。
ドローンの活用は、これだけに限らず、離島に住んでいる人たちに迅速に荷物をお届けすることもでき、物流コストを削減することもでき、いま物流業界で深刻化している人手不足解消に貢献することもできます。
私はドローンを危険な遊びで使うことには賛同しませんが、人の役にたつ使い方であれば、どんどん可能性を探っていけばよいと思います。
これとは別に、ドローンの面白い使い方もあるようです。
今年の2月3日のNHKテレビ「おはよう日本」で、中国で、生きた鶏をドローンで運んでいる様子が放送されていました。
そのいきさつはこうです。
今年の春節(旧正月)は1月28日で、中国では、その前後1週間ぐらいが休日になるのですが、広東省に住むある男性が、自宅の屋上から奥さんの実家を目指してドローンを飛ばし、無事にお義母さんのもとにお年玉を送り届けました。お義母さんは娘夫婦からのお年玉を受け取った後、そのお返しにドローンで生きた鶏を贈りました。この鶏は落ち着いた様子で周囲を見渡しながら運ばれていき、その光景を村の人たちがじっと見守っているという映像でした。
ちょっと残酷ではありましたが、中国人は突拍子もないことを考えるなぁと感心しました。ちなみに今年は酉年です。
2017.06.01