この世のなかには「紙一重」が多いようです。「紙一重」で良くなることも、悪くなることもあります。
「好きと嫌いは紙一重」。
「愛憎は紙一重」とも言います。「好き」も「嫌い」も、気になる存在だから起こる感情だという点で共通しています。気にならないものは、好きでも嫌いでもありません。
そして、何かをきっかけにして、今まで大嫌いだった人を大好きになることがあります。逆に、大好きだった人を大嫌いになることもあります。ちょっと前の、松居一代と船越英一郎のケースのようなものです。私も、巨人のV9時代は「アンチ巨人」でしたが、チーム創設以来初めて最下位になったことをきっかけに、熱烈な「巨人ファン」になりました。
まさに「好きと嫌いは紙一重」の差しかなかったわけです。
「バカと天才は紙一重」。
「天才とキチガイは紙一重」とも言います。「バカ」も「天才」も、凡人の想像を絶するような奇抜な発想をします。そして、その結果、優れた才能を発揮して学問や芸術などで何かを成し遂げ、世間に認められた人は「天才」と呼ばれ、最後まで世間に認められなかった人は「バカ」と呼ばれます。
「浮世の苦楽は紙一重」。
苦しいからといって、何も悲観することはなく、楽しいからといって楽天的になるのも禁物という戒めですが、たまに、この諺は気休めでしかないこともあります。
「紙一重」が多いこの世のなか、すべて、いい方に、いい方にと進んでいってほしいものです。
2017.10.05