日本で1番高い山は「富士山」であることは誰でも知っていますが、「2番目に高い山は?」と聞かれると、なかなか出てきません。
南アルプスの「北岳」です。
日本で1番長い川は「信濃川」、では2番目は? ・・・ 「利根川」。
日本で1番大きい湖は「琵琶湖」、では2番目は? ・・・ 「霞ヶ浦」。
日本で1番大きい都道府県は「北海道」、では2番目は? ・・・ 「岩手県」。
このように「1番」だけが知られ「2番」は陰に隠れています。
以上のような自然や地理の場合は1番と2番は変えようのないことで、また大した問題でもありません。
しかし、勝負事は違います。
プロ野球のペナントレースで優勝と2位とは天と地ほども違います。大相撲の本場所での優勝と準優勝も違いますし、オリンピックの金メダルと銀メダルも違います。
「2位じゃダメなんですか?」
これは、民主党政権時代の2009年に、内閣府が設置した事業仕分けで「仕分け人」となった蓮舫議員の質問です。
この質問に対し文部科学省は答えられませんでした。それまでは科学技術予算だと言えば無条件で通っていたため「2番じゃいけない理由」を考えたこともなく、答えがなかったからです。
では本当に答えがないのでしょうか?
あります。
科学技術領域では1位になったところが特許を取得し、技術的に優位に立ちながら収益をあげることができ、永続的に成長していくことができます。
そのために国家も企業も莫大な研究開発投資をしながらしのぎを削っているのです。
ですから科学技術は2位じゃダメなのです。
簡単な理屈です。
2017.08.25