私は1カートンずつタバコを買い置きしていますが、時々、外出先で切れそうになることがあり、その場合にはコンビニで買います。
2008年以降導入されたタスポ専用の自動販売機では買いません。タスポを持っていないからです。タスポは簡単な手続きをすれば作れることは知っていますが、作らされること自体がムカつくため、いまだに作っていません。
たまに、タスポを使わない成人識別自動販売機もあります。カメラ+スキャナ+自動販売機というセットになっていて、成人か未成年かを区別する自動販売機です。
こちらの方は、今までに何度か利用したことがあります。
成人認識のアルゴリズムは、顔の特徴を幾何学的に判断して年齢を推定するようになっています。
具体的には、第1段階で、カメラが捉えた顔の画像から、ほお骨、あごの形などの骨格、目・鼻・口など顔のパーツの相対的な位置関係、顔のしわ、などの中から目立つ特徴を抽出して、あらかじめ持っている年齢ごとの特徴のデータと比較しながら年齢を推定し、「成人」、「未成年」、「不明」の3つに分類します。
判定結果が成人であれば、タバコを販売することになります。
第1段階の判定結果が「未成年」、「不明」だった場合は、第2段階として、運転免許証の提示を求め、スキャンした免許証の顔写真とカメラで捉えた顔画像とを照合し、同一人物かどうかを判定します。
同一人物だった場合には、第3段階として、運転免許証に記載されている生年月日を読み取り、成人か未成年かを判定します。
私は、この成人識別自動販売機が導入されたころから、どのぐらいの精度で正しく判定できているのか疑問に思っていました。
というのは、私は成人になってから数十年経つのですが、5回に4回ぐらいの割合で「不明」判定が出て、そのたびに運転免許証を提示したためです。
実際に目で見た時には、15才の人が未成年、25才の人が成人であることは、99%以上の確率で正しく判定できると思いますが、19才の人が未成年、20才の人が成人であることは、たぶん区別がつきません。
では、どうすればよいのでしょうか?
私なら、成人識別機能の誤判定で未成年者にタバコを販売することを避けるために、閾値を、たとえば25才ぐらいと、厳しめに設定します。
たぶん、この自動販売機も、似たような考え方で設計されていると思います。
その結果、20~24才の人たちは第2段階で運転免許証の提示を求められているはずであり、コンビニで買うよりもずっと煩わしい作業をしながら買っているのだと思います。
2017.08.19