巨人の高橋由伸監督は「先発投手は5回まで」という固定観念から抜け出せず、勝てる試合をみすみす落としています。
元エースの内海投手とFAで広島からきた大竹投手の実例で検証してみます。内海は35才、大竹は34才、いずれも全盛期を過ぎている投手です。
まずは、内海投手の場合、
①4月30日の神宮球場でのヤクルト戦。5回を終わって2対1でリードしていましたが、6回につかまり2対2、終わってみれば2対3の逆転負け。
②5月20日の横浜球場でのDeNA戦。4回を終わって4対2でリードしていましたが、5回につかまり4対4、終わってみれば4対6の逆転負け。
③8月3日の神宮球場でのヤクルト戦。3回を終わって5対1でリードしていましたが、4回につかまり5対3、終わってみれば5対7の逆転負け。
次に、大竹投手の場合、
①4月26日のマツダスタジアムでの広島戦。3回を終わって3対1でリードしていましたが、4回につかまり3対3、終わってみれば6対7の逆転負け。
②7月23日の横浜球場でのDeNA戦。5回を終わって2対1でリードしていましたが、6回につかまり5失点、終わってみれば6対8の逆転負け。
③8月6日の東京ドームでの中日戦。4回を終わって4対1でリードしていましたが、5回につかまり4対4、終わってみれば4対5の逆転負け。
この事実から言えることは、
①3回までは抑えることができていること、
②1巡目までは抑えられるが、球筋に慣れてくる2巡目あたりからつかまっていること、
③流れに乗った相手打線の勢いを止めるのは難しいこと、
④相手打線につかまる前に交代させるべきであること、
⑤第1先発が3回を抑え、第2先発が3回を抑えれば勝てること、
などです。
巨人の先発3本柱は、菅野、田口、マイコラスで、巨人の首脳陣はいつも4人目が現れないと嘆いていますが、ちょっとは頭を使えよ!と言いたくなります。
5回まで抑えることのできる投手を探すから、なかなか現れないのです。
3回を抑える力を持った投手ということであれば一気にハードルが低くなり、内海、大竹のほかにも、吉川、宮國、高木勇、畠など、ぞろぞろ出てきます。
1~3回は第1先発、4~6回は第2先発と、2人で1人前の「ツープラトン先発体制」にすればよいのです。
チームの勝利は先発投手のプライドに優先します。これで巨人の勝率は跳ね上がり、楽々優勝できます。
私が監督ならそうします。
2017.08.08