また中国か!
北太平洋の日本の排他的経済水域に近い公海上で、中国漁船がサバを爆漁していたことがわかりました。
調査機関は国立水産研究教育機構、調査海域は北海道東部から三陸沿岸の沖合 200カイリ(約370km)の北太平洋、調査手法は米国の気象衛星の観測データ、海水温による魚種の分布状況などからの解析です。
解析の結果、昨年1年間で中国漁船がサバを 30~40万トン水揚げしていたことがわかりました。30~40万トン水揚げしたこと自体が問題なのではありません。正しい漁獲量を報告していなかったことが問題なのです。
この海域はとても良い漁場で、最近、中国・台湾・韓国漁船が急増したため、2015年に、国際機関「北太平洋漁業委員会」を創設して、ここで操業する漁船に登録を義務づけ、さらに漁獲量の報告も義務づけました。
そして、2016年に中国が「北太平洋漁業委員会」に報告したサバの水揚げ量は 14.3万トン、実態はその2倍を超えていました。
中国漁船は、1,000トンクラスの大型漁船が 100隻以上で船団を組み、強力な集魚灯を使って、一網打尽にしていたようです。
こんなことを許していたら、日本近海からサバがいなくなってしまいます。
水産庁によると、周辺海域では中国漁船の多くは未登録のまま操業を続けていて、頻繁に船名を書き換えている漁船も確認されています。
また、中国漁船の中には、日本の漁業取締船に接近して威嚇してくる船もあったそうです。2010年の中国漁船衝突事件もそうですが、中国漁船は体当たりしてきます。山の中で人と出くわしたクマやイノシシのようです。
日本政府は、とりあえずは、中国に正確な漁獲量の報告を求める方針のようです。
この国際機関の加盟国が偽りのない漁獲量を報告しないと、資源の増減見通しを正しく推測することができません。資源を枯渇させないためにも、正しい報告が必要です。
中国人は皆が皆このようにルールを守らないモラルの低い人たちだけでないことはよくわかっています。しかし、上記中国漁業関係者ははっきり言って人間としてダメな人たちです。
この人たちは何がダメなのかというと、将来にわたって永続的に適正な漁獲量をあげようとするのではなく、いま最大の漁獲高をあげることに躍起になっているからダメなのです。これは現在の中国人に広く浸透している考え方です。
2017.07.13