昨年12月、先日の都議選に向けて、民進党は36人の公認候補を発表しました。
その後、民進党の勢いが低迷していたこともあり、36人の公認候補のうち16人が離党届を提出して民進党を去り、都民ファーストの会(都ファ)に走りました。
ここに興味深いデータがあります。
16人は一斉に民進党に離党届を出したわけではありません。
1~3月という早い段階で離党届を出した7人は都ファ公認候補となり、小池都知事とのツーショット写真を自身のホームページに載せるなどして準備を進め、全員当選しました。
そして、離党しようかどうか悩んだ末に、3~6月に離党表明して都ファに走った9人は、選挙直前だったこともあって都ファ公認を得られず、都ファ推薦(無所属)で選挙に臨んだ結果、4人が当選し、5人が落選しました。
ここで、その中身をもう少し詳しく見てみると、離党届を出した16人の内訳は、現職議員8人、元議員5人、新人3人です。
このうち都ファ公認候補7人の内訳は、現職議員1人、元議員3人、新人3人です。
そして都ファ推薦(無所属)で選挙に臨んだ9人の内訳は、現職議員7人、元議員2人です。
以上から、現職議員8人のうち、決断が早く都ファ公認を取りつけたのはわずか1人で、結果は当選、決断時期が遅く都ファ推薦(無所属)での出馬となったのが7人、このうち3人が当選し、4人が落選しました。
そして、元議員5人のうち、決断時期が早く都ファ公認を取りつけたのは3人で、3人とも当選、決断時期が遅く都ファ推薦(無所属)での出馬となったのが2人、このうち1人が当選し、1人が落選しました。
新人3人は決断時期が早く、全員、都ファ公認で出馬し当選しています。
これをまとめると、新人よりも元議員、元議員よりも現職議員の決断時期が遅く、それがそのまま選挙結果に表れたということになります。
ものごとにはタイミングというものがあります。優柔不断で、決断すべきときまでに決断しないと、結局、すべてを失ってしまいます。
このような話があります。
「巨額の富を築いた数百人を分析すると、例外なく全員が素早い決断力の持ち主である。また、一度下した決断を変更するときには、慎重に時間をかけて新たな決断をしている。」
優柔不断は大敵ということです。人生の教訓にしなければいけませんね。
2017.07.11